庭で黒文字(クロモジ)を育てています。
移住して3年目の2016年に育てはじめ、7年目の今年に初めて花を見ました。
今回は、このクロモジについての記事です。
これから育ててみたいという方に、実際に育ててみた正直な感想と【クロモジって実際どう?】【クロモジの良い点・悪い点】についてです。
アロマセラピー業界ではクロモジは有名なので、効能について記事にしている方も多いですが、実際に育てている人は多くはいません。
ぜひこの記事を参考にして頂ければ幸いです。
庭木として実際に育てた感想
正直いって地味です。華やかさはありません。
シンボルツリーとしても向いておらず、どちらかというとひっそりと隠れた脇役という存在です。
雰囲気はどちらかというと【和】です。
ただ、私たちの庭のように和洋の庭でもマッチしているので、洋風の庭でも問題ありません。
成長スピードは遅いです。
庭にある3本のクロモジは、日当たり加減によって若干スピードは異なりますが、どれもゆっくり成長しています。
ある程度大きくなるまで長い年月がかかる木です。
幹・枝は驚くほどしなります。
180℃曲がっても折れません。
石川県白山麓の大雪に覆われても、しなったまま折れずに、春には元通りに戻ります。
暑さにも強いですが、豪雪地帯の厳しい寒さにも耐えるほどの耐寒性があると言えるでしょう。
リナロールという成分の宝庫
クロモジを語る時、ほとんどが和菓子などに使われる【高級爪楊枝の原材料】か【癒しの効能】に関してです。
特に、ローズウッドとほぼ同じ成分構成というのが証明されからのクロモジ熱は凄まじく、「奇跡の和ハーブ」として注目されたのは記憶に新しいです。
クロモジの成分の半分以上を占めるのが【リナロール】という成分です。
このリナロールの効能は、ずばり【不安を和らげる=鎮静効果】です。
私たちはクロモジの枝・葉を使って「芳香蒸留水」も作っています。
リナロールの透き通った爽やかな香りが、部屋全体に広がるほど、癒しに包まれるイメージです。
かつての清涼飲料水でもあったらしい
クロモジを煮出したエキスを水で割っても美味しいです。
昔のマタギ(熊やイノシシ狩りをする人)が山に入る時には、このクロモジ水を持参した地域もあるそうです。
今でいうポカリスウェット的な存在です。
まとめ
庭木としては育てやすいと思いますが、シンボルツリーなどとの相性も見ながら「脇役」として育てるのがベターかなと思います。
それ以上に、効能に期待したい!という方にはぜひおすすめです。
手間がかかる芳香蒸留水やアロマオイルにする必要はありません。
植えてあるクロモジの幹や枝を爪で引っ掻くようにこすって嗅げば、リナロールの成分が凝縮された香りを楽しむことができます。それで十分だと思います。
便利になったけど、生きづらさも感じやすくなった現代。
【不安なこと】ともどう向き合っていくかも大切なテーマかと思います。
クロモジはそんな不安を少しでも【自然のやさしさ】で和らげてくれるものであります。
暮らしに取り入れてはいかがでしょうか。