白山麓のしょうゆ糀をつくる時は完全に手づくり。機械化はできない。
理由はシンプル。機械では無理だからだ。充填機という便利なものもあるが、これだと詰まってしまう。
だから、瓶詰めする時も、「手」で一つずつ丁寧に入れている。機械であれば一瞬で終わる作業も、手作業となれば地味で時間もかかる。気が遠くなる作業だ。
それでも、こうしているのは、この「つぶ感こそがしょうゆ糀の真骨頂」だと思っているからだ。
つぶ感がある、ということは「生のそのままの」であること。ちなみに、この粒は米糀そのものである。
機械で充填できるように潰したり、液体状にしたりするには加熱処理や添加物による「施し」が必要だ。
大量生産するためには、やはり機械が必要で、そのために発酵食に「何かを加える」ことは、それはそれで当然な判断だ。
つくり手側の考え方やスタンス次第だが、私たちのスタンスは「自然のまま」。
ほとんど流通していない分、逆に驚かれることが多いが、「本来はこんな姿」と伝えている。