陰の極点、白山のように
2014年に移住し、今では生活&事業の拠点となっているのが石川県の白山麓です。
人口が減り続け、絵に描いたような過疎地域です。
冬は晴天続きの太平洋側の正反対で、悪天続きの豪雪地帯です。
そもそも裏日本と呼ばれている地域であり、「薄暗くて、陰気が漂う地域」です。
富士山・立山と並んで日本三名山の一つである白山は、その中心にあります。
「陰の極点」としても知られています。陰の象徴的な場所です。
そんな場所になぜ移住したのか?なぜ事業を始めたのか?
合理的な説明ができないのですが、後づけ的に考えると、「陰の象徴、白山に導かれた」というのが正直な感覚です。
事業をやっていけばいくほど、世の中の「光の部分を影の部分から照らし、支えなさい」と思えるようになってきました。
私たちの役割は、陰の極点らしく影の部分をしっかりとつくることです。
製造×宿泊の融合
・大きいよりも、小さく。(大→小)
・男性中心から、女性中心へ。(男→女)
・都会から自然へ(密→開疎)
・新しさから、古くて新しいへ(伝統の昇華)
製造では、伝統製法を守りながらを今のライフスタイルに合う「現代発酵食」をつくっています。
宿泊では、「最小単位の1日1組限定」にしています。
伝統的な発酵食も、小さなホテルも、どちらも古く、小さいので「陰」です。
あえて「陰の側」に立つことで、そこから当たる光(陽の側)をお客様に当たるようにしたいです。
さまざまな「古いもの(陰)」を現代的に解釈してみて、新しい時代に合った形に変えることで、未来の幸せを追求していきます。
大きく(陽)やらず、小さく(陰)やることに意義があります。
小さいこと、暗いことが悪いとは思わず、
光を当てるために必要なものだと思っています。
何でも揃う便利すぎて窮屈なことから脱却し、
「ここでしか価値を出せないもの」を通じて、
これから時代に合った豊かさを創る存在でありたいです。