ビジョン

陰陽の考え方では、太陽と月、西洋と東洋、今と昔、大と小、表と裏など。
世の中は二つの対極的なものの絶妙なバランスでできています。
私たちは、
これからゆっくりと「陰の時代」になると私たちは考えています。
経済の高成長を背景に、
陽(より大きく、より高く、より速く)が「豊かさの象徴」とされ、
それはそれで良かったのがこれまでの時代。
これからは陰(より小さく、よりフラットに、より丁寧に)という時代に
少しずつシフトしていくでしょう。
コロナ禍という有事も重なって、
そんな時代の大変化を、
今まで以上に肌感覚で実感している人も多いはずです。
低成長時代と言われて久しい中、
人口が「増えるから、減るへ」、
経済が「成長するから、縮小するへ」。
陰陽バランスの摂理からすれば、
夏(陽)から冬(陰の季節)へとシフトするのと同じように、
当然の流れだと思っています。
私たちは、そんな陰の時代にフィットした「新しい暮らしの豊かさ」だったり、心地よさ(Well-Being)を追求し、創造したいです。
「陰の極点」としての役割
2014年に移住し、今では生活&事業の拠点となっているのは石川県の白山麓という場所です。
人口が減り続け、限界集落も多くある、まさに絵に描いたような過疎地域ですし、冬は晴天続きの太平洋側の正反対で、悪天続きの豪雪地帯です。
そもそも裏日本と呼ばれている地域であり、いわゆる「暗くて、陰気が漂う地域」です。
日本三名山の一つである白山は、その中心にあります。
「陰の極点」としても知られており、陰の象徴的な場所です。
そんな場所になぜ移住したのか?
なぜこの事業をはじめるようになったのかについては、
合理的な説明ができないのですが、後づけ的に考えると、
「陰の象徴、白山に導かれた」というのが正直な感覚です。
私たちの役割は、ご縁ある方に光が照らされるように、陰の極点らしく影の部分をしっかりとつくることです。
光と影のバランスを、影の方からつくっていきます。
製造×宿泊の融合
・大きいよりも、小さく。(大→小)
・男性中心から、女性中心へ。(男→女)
・都会から自然へ(密→開疎)
・新しさから、古くて新しいへ(伝統の昇華)
製造では、伝統製法を守りながらを今のライフスタイルに合う「現代発酵食」をつくっています。
宿泊では、「最小単位の1日1組限定」にしています。
伝統的な発酵食も、小さなホテルも、どちらも古く、小さいので「陰」です。
あえて「陰の側」に立つことで、そこから当たる光(陽の側)をお客様に当たるようにしたいです。
さまざまな「古いもの(陰)」を現代的に解釈してみて、新しい時代に合った形に変えることで、未来の幸せを追求していきます。
大きく(陽)やらず、小さく(陰)やることに意義があります。
小さいこと、暗いことが悪いとは思わず、
光を当てるために必要なものだと思っています。
何でも揃う便利すぎて窮屈なことから脱却し、
「ここでしか価値を出せないもの」を通じて、
これから時代に合った豊かさを創る存在でありたいです。
事業の軸 「日常にある、食を楽しむ幸せ」

掲げたミッションを実現するために、選び抜いた白山の自然素材で、安心・安全のおいしいものを届けたいという思いから始まりました。
私たちがつくるものは「食べることで自分を大切にできたり、贈る相手のからだを思いやれるもの」でありたいです。
日常にある「何気ない食事」に目を向け、それを大事にし、楽しむことが豊かな暮らしになるよう、お手伝いをしたいです。