オーストラリアの知名度高き薬草

ノース白山本部の庭で育てているユーカリです。成長すると巨木になると最初から分かっていたので、大きめの鉢で育てています。写真は、ユーカリの特徴的な葉をアップにしたものです。その大きさは写真では分かりづらいですが、この1年で30cmほど伸び、現在で背丈は2mほどになっています。ユーカリは、ほとんどの方が「コアラの大好物だ」とか、「オーストラリア原産である」などと答えるように、日本でももはやそのイメージは定着しています。ただし、その歴史や特徴、効能についてよく調べると、古くから人間と共生してきた植物であることに気づかされます。ノース白山が関わるアロマの世界においても然り。古くから身近な薬草としてユーカリは使われており、それは西洋・東洋に関係なく世界中に広く浸透しています。さて、学術的な話も少し。”ユーカリ”は、フトモモ科ユーカリ属の総称で、〇〇ユーカリ、△△ユーカリなど、変種も含めると1000種類以上あると言われています。その多くは常緑であり、1年中青々として比較的厚い葉をつけます。育てて間もなくは根の張りが浅く、地上部をしっかり支えないと強い風ですぐ折れてしまうほどですが、成長すると、その根をぐっと地中まで伸ばします。そして、大きくなると、深く伸ばした根が力強さを発揮し、どの植物よりも深い場所から水を吸い上げ、土壌や気候を選ばず、大きく育つのがユーカリの特徴です。砂漠の緑地化計画などで、このユーカリが植栽されるのも、極限の乾燥状態にも耐え、緑をつくる底力があることが大きな理由です。ユーカリと同じく、フトモモ科と聞いて思い出すのが、私たちも育てていて、ここでも以前に紹介したレモンマートルです。また、精油で有名なティーツリーや、和名で銀梅花と知られるマートルも同じフトモモ科です。オーストラリアの先住民アボリジニは、こうしたフトモモ科の植物の力に早くから気づき、ユーカリのことは「キノ」と呼んで、切り傷や、擦り傷はもちろん、虫刺され予防の薬として使っていたそうです。古来の万能薬として使われて続けているユーカリですが、ユーカリの素晴らしさを語る上で、必ず出てくるのが、消毒作用と抗炎症作用です。そして、この作用をもたらす理由は、ユーカリには「1.8シネオール」という成分が多く含まれているからです。含有量は70~90%、植物の中では最も多いです。ちなみに、ローズマリーも1.8シネオールが含まれていますが、その含有量は40~50%にとどまります。ノース白山では、ユーカリの精油や芳香蒸留水などの商品化は未定です。乾燥の地が好きなユーカリを多湿地域である白山麓を育てるのは、実現可能かどうかを見極める必要があり、今まさにその実験段階であります。幸いなことに、鉢植えにて乾燥気味に育てた結果、この1年間の様子をみる限り大丈夫でした。ある程度葉が茂った段階で、まずは芳香蒸留水にする予定です。厳しい環境に耐えるユーカリですので、その強さをこの白山麓の厳しい自然環境の中でも発揮してくれるはず。その強さに敬意を払い、ありがたきものとして、役に立つ形にできればと思います。

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